日本の大学入試にTOEFL導入とレントシーキング

レントシーキングとは、簡単に言えば、

政策を自分たちに都合のよいように変え、果実を奪い取っていく手法

である。

ノーベル経済学賞受賞者のジョセフ・スティグリッツ氏が批判的に使ったことで有名になった。

 

日本の大学入試にTOEFLは必要か?

という議論は、今色々とされている。自分の意見を言ってしまえば、アメリカの授業を受けるための英語試験をなぜ、日本の大学入試でやる必要があるのか、必要ないこと多すぎ。なぜ、TOEFLを選ぶ?時間の無駄・・・。
ということで「NO」である。

 

もっと述べたいことはあるが、今回は、あえてレントシーキングの点から見てみる。

グローバル資本の圧力により、メディアを使い、経済界、政治を動かして、TOEFLを大学入試必須にすると誰が儲かるのだろうか?

英語学校

まぁ単純にはそうではあるが、もっと大きなところで2点。

 

1. TOEFL実施機関であるアメリカ

WikipediaによるとTOEFLは、アメリカのNPOであるEducational Testing Service(ETS)が行なっている。受講料は、225ドル。直前なら260ドル。団体申込みならもう少し安くなると思うので、200ドル(2万円)と判断する(ちなみにその他の国では、日本より安いです。)。

これが大学受験者数55万人が受けると。1回の大学入試試験でおおよそ110億円の受験料が日本からアメリカ側の指定機関に入っていく。

1回の大学入試で、110億円の収入が確定する。

もちろん1回で終わらす予定はなく、大学受験組が練習も兼ねて1人年平均5回受験をしているとする。そうすると、
大学受験組55万人×5回×2万円受験料= 年550億円

 

もちろん大学受験層だけでなく、高校1,2年や、小中学生まで受け出すだろうから、

15歳未満人口1800万人なので、彼らが平均3年に1回受験すると、

人口集団1800万×1/3回×2万円受験料= 1200億円/ year

合算すると、おおよそ1750億円ものお金が毎年毎年、日本からアメリカへ流れることになる。

『10年で1兆7500億円。』

 

少なくとも、いい悪いかは別に、英検とか、日本の団体の英語機関で行えば、日本国内でお金が還流して、経済にも貢献すると思うのに、アメリカの経済に貢献することになる(GDPではサービス収支の赤字)。

いわゆるレントシーキングである。
Building01

 

2. 多国籍グローバル企業

日本人にとって英語が必須のようになり、

”TOEFL万歳”、

”グローバル万歳”

になると

世界で最も資産を持つ日本市場に、外国資本が入ることがかなり容易になる。

日本語は一番の障壁と言われるように防波堤の役割をもっていた日本語市場圏が、TOEFLの大学入試組入れなどをきっかけに、外部に富が流出していく。

ありていに言えば、TPPもレントシーキングの一種であるし、被災地をエサにして民主党の菅直人政権が行った悪法、『再生可能エネルギー促進法』だってレントシーキング、と枚挙に暇がない。

 

おそらくアメリカに人材を留学させて学ばせたいので、TOEFLなのだろうが、

学生、民間、公務員含めて、アメリカに留学して戻ってきた人のほとんどが、”グローバル万歳の新自由主義思想”になっていることからも、教育制度を変えてのアメリカ留学万歳の風土づくりも、ある意味の人材レントシーキングとも言えるのではないだろうか。

 

今回は、TOEFLというテーマをそのまま書いても面白くないので、その影に隠れたテーマについてあえて取り上げて書いてみました。

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