オンライン英会話とイノベーションのジレンマ

イノベーションのジレンマイノベーションのジレンマとは、顧客の声をよく聞き、社内一丸となって、改善努力を重ねる一見美しい取り組みが、時として無駄な改善領域に入ってしまう。その一方で、破壊的イノベーションと呼ばれる全く新しい価値が、知らないところで市場を席巻し出し、前出の美しい努力を無意味化してしまう。

イノベーション(改善)は常に大事だが、それだけに囚われていると、新しいイノベーションの兆しを感じ取れず、逆に衰退してしまうという、ジレンマを表しています。

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今、オンライン英会話業界では、格安だけで売っていく時代は終わりつつあり、各社サービスのレベルアップ、底上げに邁進しています。レベル毎の教材を作ったり、人のサポートを増やしたり、講師の雇用形態を変えたり、ITシステムに投資したり、メソッドに力入れたりなど。

これらは市場全体のレベルアップと認知向上を図るため、とても喜ばしいことだと思います。当校でも、他の学校に決して負けないレベルの多くの時間とお金をかけて、長い期間、休まず、改善を積み重ねてやってきました。が、一方で、中・長期で見た場合、新しいイノベーションの起こりが、そうした努力を無意味化してしまう可能性だってあります。

例えば、以前にも書きましたが、Google Glassと精度の高い翻訳ソフトによって、かなりの精度で翻訳、通訳が可能となってきています。これがもっと盛り上がってくると、旅行や日常コミュニケーションといった簡単なカテゴリのために語学を学ぼうとする人のパイは、どんどん減っていき、今の語学産業の多くが、CDショップや、昔のそろばん教室のような運命になる可能性があります。

それ以外にも、全く新しい角度から、今のオンライン英会話サービスの代替になってしまうような素晴らしいものが市場から出てくるかもしれません。それは3年、5年先かもしれませんし、半年後かもしれません。

当校ももちろん、そうしたことを理解しているため、当校自身が新しいイノベーションのプレーヤーになるべく、全く新しい切り口で、今のオンライン英会話サービスのある程度を代替できそうなプロジェクトにも同時に取り組んでいます。そしてそうしたプロジェクトは、決して合議制で、皆で話し合って決めるものではないので、社長自身、または、そうした方面に才能のある人数人だけで行うべきことだと思います。

以前、語学事業のアルク社の社長さんと話をした際、アルク社の看板商品のヒアリングマラソンは、当時画期的なもので、アルクの平本社長が独断で準備して、立ち上げたプロジェクトであり、合議制で話をしてやっていたら、決して出てこなかったと聞きました。

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大きいところですと、GoogleやYouTubeでも、創業者の2人がその枠組をつくり、新しいイノベーションに挑戦しました。

私は、2005年、もっと言うと準備期の2004年に、心の中にあった3つのイノベーション案を実現したいと思って会社を立ち上げました。

1つ目が、2005年3月に始めた、日本初となる、スカイプ英会話サービスであり、2つ目が、かなり準備で遅くなりましたが、今年2013年秋に開始しようとする、とあるサービスであり、最後の3つ目が、新しいグループ形式の遊びで、2014年開始を予定しています。

これら3つのうち、まだ世に出していない2つのイノベーションが、どれだけ世の中にインパクトを与えられるのかは不明ですが、是非実現できるように日々の仕事を頑張っている次第です。