オンライン英会話スクールの決算書はここを見る


analysis-problem-investigate-checkオンライン英会話業界ネタをブログに挟んで書いているためか、相談や質問のメールが飛んで来たりします。

その中でも、
今からフィリピン系オンライン英会話スクールを始めようとする大手さんが多いのには、結構驚いていました。

正直、大手さんの場合、今から一からオンラインスクールを始めるよりも既存のオンラインスクールさんを買収してしまった方がまだ成功確率は高いと思います。
ただ、オンライン英会話会社は結構、ブラックボックスな感じでやっているので、その学校がどんな状況なのか、見分けがしにくいですよね。

そこで、今回、オンライン英会話スクール経営者である私自身が、この業界のよい会社、悪い会社、その会社がどんな状況にあるのか、などを見分ける方法を書いておきたいと思います。

 

必要なもの:決算書

・営業キャッシュフロー

決算書を見る時は、ほとんどの方が、売上と利益(営業利益)にまず着目しますよね。

それでももちろんいいですが、その辺はわりと自由に盛れてしまったりするので、チェックするなら自由に盛れない、

キャッシュフロー

を一番にチェックしてみましょう。

オンライン英会話業界は、基本99%の学校が前入金なので、営業キャッシュフローはプラスが前提です。

プラスの場合、生徒数が順調に伸びている学校です。

逆にマイナスが広がっていく場合、生徒数の減少に転じている学校なので今後に注意が必要です。
(*営業キャッシュフローがマイナスでも、法人研修取引が主体の場合、稀にマイナスでも成長しているオンライン学校もあります。)

 

営業キャッシュフローが減少していっている場合、新たな営業利益確保のために、投資が増え、投資キャッシュフローがマイナスになっている場合が多いです。

 

投資キャッシュフローのマイナスは、必ずしも悪いことではないですが、この場合、投資先が、そのオンライン英会話学校の特技を活かした分野になっているか、注意が必要です。
「既存サービスよくない」→「投資増」→「投資回収できず」→倒産 とならないためです。

 

一般にマスコミに取り上げられて、注目されているマッチョな宣伝戦略のオンライン英会話学校では、投資が入り、財務キャッシュフローがプラスとなっている一方、営業キャッシュと投資のキャッシュがマイナスということも多いです。

 

一般的に、投資キャッシュフローは、営業キャッシュフローの範囲内で賄うのが経営の基本ですが、もちろん、ここぞという波には、お金を用立てしてでも投資に充てるというのも経営の1つの方法でもあるので、一概に良い悪いは言えませんが。

 

まとめますと、

・基本前入金のオンライン英会話業界では、営業キャッシュフローがプラスで推移が基本

・営業キャッシュがマイナスでも、投資活動がうまくいっていればそのスクールの成長の可能性がある。

 

・粗利率(or 原価率)

オンライン英会話学校の業界平均の粗利は、

―在宅フィリピン講師:80%
―オフィス型フィリピン講師:60%
―在宅ネイティブ講師:50%

というのが、私のオンラインスクール経営経験からの実感値です。

粗利は一般的に多い方がよいですが、オンラインレッスン業界はモノではなく、人を介したサービスですので、一概にこの数値が多いから偉いとか、少ないからダメというわけではないです。

・粗利が少なくても、原価となる教師に多くをかけ、販管費側を抑える経営方針もあると思います。

・逆に講師を甘やかさず原価を抑える、または高価格帯設定で利益確保、など効率経営または付加価値経営で頭を使い、粗利率を多くとるのも、一つの経営方針として優れています。(何と言っても経営の基本は粗利益の確保ですから)。

ですので、この業界平均を参考に、そのオンラインスクールがどういうスタンスで経営しているかを読み取ることができ、その学校の将来性を計ることができます。

 

・小話:無料体験レッスン分や前受け金の計上?

○無料体験レッスン分について

フィリピン系オンライン英会話業界でよくある、メール登録の簡単な会員登録で、2コマレッスン無料提供という体験制度、これって会計上どういう処理なんでしょうか?

当校は体験レッスンは有料で、有効期限もあるので、その仕組みが分からないので、誰か知っている人コメントで教えてください。

例えば、『メール登録で30分クラス2コマ 有効期限なし』という無料体験制度の場合、

10万人のメール登録会員がいて、レッスンは受けずにそのままという人が6割だったとします。
この場合、12万レッスンが未消化で積みあがっています。
1レッスン=30分、100ペソ=220円 とした場合、
2640万円分前受負債とかで計上されているのでしょうか?

有効期限があれば問題ないですが、無料体験の有効期限がない状態のオンラインスクールさんが多いので、少し気になりました。

○前受け金について

前入金のサービスなので、生徒様から、サービス提供開始前にお金を頂きます。

”一度頂いたお金は絶対返金しません!”という強気な会社さんはそのまま売上に計上してもいいですが、99%の学校さんは、返金対応もするものと思いますので、前受け金処理をしていると思います。その場合、何パーセントくらい前受として計上しているのでしょうか?

各社ばらばらで決まっていないと思います。

大手英会話学校でも50%とかもあります。うちの学校(Ecom)では100%計上しています。もちろん、多く計上すればその分負債計上となりますので、決算書は悪く、少なければ決算書はよくなります。

 


About 成田 勝行

株式会社イーコミュニケーション代表取締役社長 慶應義塾大学総合政策学部(SFC)卒業後、外資系コンサルティング会社(Accenture)入社。退社後、暫くダンス活動(Ballet, Jazz, Hiphop, House, Break'in)に専念。専門はクラシック・バレエ。2005年イーコミュニケーション創業し、現在に至る。踊れて、経済が語れる経営者という領域で世界一を密かに目指す。

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