テレワークで成功と失敗を経験した経営者、経験談を語る。

メディアでテレワークにドヤる経営者達

新型コロナの影響から、Stay homeが言われ、多くの企業で、テレワーク(遠隔勤務)の動きがみられています。

大企業から中小、ベンチャーに至るまで、社長や、テレワーク責任者の方が、

『弊社もテレワーク始めました! こんな成果がでています!』(どやっ)

という感じで、インタビューに答えているのをよく目にします。

ただ、そのたびに、思うのが、

『テレワーク、そんなに簡単なものではないよ』

という私の経験から来る感想です。

恐らく、テレワークによって、日本の90%の会社で失敗(生産性低下)すると思っています。

 

全然違う事象ですが、2000年代に、ブームだったオフショア開発(海外に仕事発注)に似ている気がします。

『国内でやっている仕事、別に海外にアウトソーシングして、海外の人にやってもらっても一緒でしょ?。むしろ海外の方が、日本人より優秀で勤勉だよ』

という感じで、どやっていたオフショア開発会社社長のインタビューも、当時よく目にしていました。

テレワークの場合、

『社内でやっている仕事、別に家や別の場所からでもよくない?むしろ会社にこない方がメリットたくさん、会社くるよりはかどるよ』

という趣旨のコメントが多いと思います。

両方に共通して感じるのが、人を血の通った人間ではなく、血の通っていないロボットのように捉えているように思います。

人間は、機械・ロボットと違い、感情があり、モチベーションなど波があり、集中力などは環境要因に簡単に左右されます。

 

テレワークが上手くいく理由、いかない理由

テレワークが上手くいかないと思うのは、

1.成果ばかりに目が行くから

2.コミュニケーションレス

の2点が大きいと思います。

逆に言うと、この2点を享受できる仕事スタイルならテレワークも上手くいくということです。

上手くいった事例

例えば、私の運営する、ECOM語学学校では、60人ほどの講師がテレワークで創業当初から、長い先生だと10年以上も在宅でECOMのために働いてくれています。

特に目立った失敗もなく、モニター越しでしか会わないで、遠隔でずっとお仕事をできているのは、

ある程度の枠組みの仕事を決めて、先生に裁量を任せられる点(最小コミュニケーションでOK)。

そして、生徒様からの評価、予約状況に跳ね返ってくるなど、仕事の過程関係なく、成果のみでお金が払われる点、これが大きいと思います。

業務委託という形で、講師はどこにいても自由で、自分の裁量で、仕事を受けて、高品質なレッスンを納品してもらっています。

モニター越しではよく会いますが、ほとんどの講師は、実際にあったことがありません。

Ecomオフィス

上手くいかなかった事例

続いて失敗例

世界に散らばる60人ほどの講師をうまくまとめていた私は、変な自信をもって、私も含めて、全てのオフィススタッフ(5人ほどでしたが)も在宅(テレワーク)に切り替えて仕事する決断をしました(2015年頃)。

スタッフ全員、20代で、ITスキルもあったので、大丈夫だろう、とたかをくくっていましたが、結果、わずか1年半で、再度オフィスを契約するに至りました。

テレワークをはじめて、最初の半年はとてもうまくまわり、通勤もなく、自宅で快適だね、

と話していましたが、半年を過ぎた頃から、各々が何をしているか、また、時々の感情がよめなくなってきました。

また新しく人を入れようにも、遠隔ではトレーニングがうまくできず、満足な仕事をできる人財に育てることができませんでした。

結局、最初うまくいっていたのは、

コミュニケーションの貯金

があったからだと思います。

 

今まで会っていたので、しばらく実際に会わなくても仕事が、あうんの呼吸でまわせた。

しかし、時間の経過とともに、薄れていき、雑談で話していた、会社としての夢や希望なども、

テレワークでは、共有しづらく、先が見えない状態に、遠隔スタッフはなってしまったと思います。

また、オフィスでは、さりげなく、表情や雰囲気がから気づいた時に、お互いが、声掛けして、助け合っていたのですが、自分の部屋にこもった状態の仕事では、そうしたサポートしあう状態よりも、見えない分、成果報告や日報に目がいきがちでした。

結果、1年ほどからうまくいかないのは明らかとなり、テレワークにしてから1年半後、現在のオフィスを借り、”社員向け”テレワークは経営的大失敗で幕を閉じました(泣)。

テレワークに動いた社員は、皆東京から引っ越して海外にいっていたので、東京にオフィスを開いても、彼らは戻らず退職することになり、手塩にかけて育てた貴重な人財を失うこととなりました(ショック×2)。

しかし、今は講師の仕事を現地からして、うちの会社に関わりをもちつづけてくれているのは、せめてもの救いです。

 

テレワークまとめ

テレワークがうまく機能させるためには、

(コミュニケーションレスで)プロレベルの自立して動ける人材×、

明確な成果指標で働ける環境にある。

この条件の時のみ成立するワークだと考えます。

ですので、WordpressやFirefoxの開発チームなどは、完全テレワークでうまくいっているそうです。

一方で、日本企業の場合、明確にジョブ(タスク)が分かれているわけではなく、いわゆる総合職という働き方が主流です。

これが、日本企業の世界での強さの秘訣でもあるため、欧米同様、成果主義一辺倒で、ジョブディスクリプションで働くといったことをすると、差別化ポイントを自ら捨てることにもつながりかねないと思っています。

ですので、日本企業は、テレワークを決して主流にすべできないというのが私の意見です。

未来予測

今現在、テレワークで、オフィス縮小や、閉鎖の動き、といったニュースがでています。

私の予測では、2年後くらいには、再度オフィス回帰の動きがでてくると思いますので、うちの会社ECOMは、この1,2年の間に、よりよいオフィスに移転を決めておこうと思っています(できれば自社ビル持ってみたいですが、それはまだ・・・・)。

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